
夕マズメ。
時刻は18:30。
太陽がゆっくり西へ傾いた。
ナイツ用のムービーを撮り終え
「今日こそナイツに進化しよう!」
「誰でもいい、マダイ釣ろう!」
「俺が釣るで~!」
「ブラQでもいい、キヨーノはダメやけど」
日が暮れる前にメジナの手のひらサイズが入れ食いになった。
25センチから上が出なかったが、それでも一同、カゴ釣りで魚振を感じる事で
ナイツに一丁やったるかっ!と気合が入った。
完全に日が暮れた19:00。
事件は起こった!
名人は当たりが止まったと思い、ぼんやり休憩していた。
キヨーノは先端でチョイ投げで仕掛けを流していた。
武士は相変わらず団子三兄弟だった。
そしてブラQだけが追い風を利用して沖目に仕掛けを流していた。
その時。
既にウキは無くなっていて、手元に強烈な衝撃が来る。
「ガツン、ガツン」
「来たっ!でけー!タモ、タモ」
名人
「おっ!ブラ来たか?
デカイの?」
ブラQ
「マジデカイ、絶対マダイだっ!いいからタモ、タモ準備して!」
キヨーノ
「ムービーまわすぞ!
はい、サカナ~、いまブラQが大きい魚を掛けとります
恐らくマダイとの事です」
タモを持って先端に移動する名人
「マダイやっ!」
「おぉーマダイ!」
「いいサイズ!」
「ブラQマダイやで、慎重にな!」
ブラQ
「分かったでー、マダイやっ!」
名人が無事にタモ入れしてピンク色のキレイな魚体が見えた!
ブラQ
「やったー!言った通りになったやろー
ここはマダイなんや~
マダイが濃いんや~
これで巻頭獲るんや~」
名人
「いや~お見事!お前本当にマダイ上げたな!」
キヨーノ
「スゴい!言ったとおり釣ったじゃん!
キレイなマダイだよ!」
ブラQ渾身の一尾。
狙い通りのマダイ。

ここに
ミッション完了です!!!!ここからブラQの回想シーンが入ります。
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約束の時・・・
CRエヴァンゲリオンの激アツリーチじゃないよ。
魔鯛の地合は夕方30分にくるとワタクシは考えております。
朝も釣れるけど夕マズメの方が型は絶対良いです。
ズバリその時間は15:30~19:00までのどこかで、
時間にして30分。
この日も突然ヤツはやってきました。
16:00位から臨戦態勢に入り
ラインは真っ直ぐに張りほかの魚はシカトです。
隣で名人は奥義「誘い」でアジをナンパしとりました。
ワタクシの私見ですが、夜マダイの大型は
多分誘い入れると喰ってきません。
なぜか分かりませんがワラクシはいつもそうです。
(名人!悪いけど巻頭は頂くぜ!)
17:00・・・
18:00・・・
18:30・・・
期待とは裏腹にアタリはないです。
もしかして太平洋のマダイと釣り方違うの?
船長がオキアミよりニョロかヤドカリの方が良いって言ってたから
オキアミじゃだめなの?色々不安がよぎります。
時計を見ると18:50・・・
はぁ~。
やはり初めての所はダメなのかぁ。
取りあえずワタクシも「誘い」釣法に切り替えてアジやるかな。
横を見ると名人が仕掛けのトラブルで格闘してます。
手伝おうか?と声をかけようとしたその時
ゴンッ
えっ?
竿にヤツからのノックが入ります。
海面を見るとウキがない。
ゴンゴンッ。
ラインが出る。
名人はゴソゴソやってて気づいていません。
合わせていいのかな~。
ばひゅっ。
乗りました!
「サカナ~!」
名人
「ブラちゃん。どしたん?マダイかえ?」
返答する余裕はナイツ。
まずはヤツの大きさを把握するためラインを出します!
それほど大きくない。あっても60センチだな。
強引に浮かせにかかります。
剛弓紀州3-63がしなります。
先調子でシャキッとしてますが、
サカナの突っ込みをうまく吸収してくれます。
なるほど名人が名刀というだけはあります。
剛弓マダイ3-53をさらに洗練させたような釣り味に仕上がっています。
高座にいたので磯際に駆け下ります。
「ブラ~気をつけて降りろよ~!」
またまた返答する余裕はナイツ。
格闘すること3分ほどでヤツが弱ったので
リョウガのドラグを若干閉めこみごり巻します。
はたして・・・
紅の魚体がゆっくりと浮かびあがります。
タモ入れを名人に託し
魔鯛確保です!
型は50センチ弱で小ぶりでしたが、
はじめての日本海で、
ワタクシがこよなく愛すマダイを確保出来て言うことないです。
名人
「ブラやったな!マダイの神、降臨やな」
ブラ
「えーえー。やりましたよ。
多分もっとおるから皆さんも存分とやってください。
ところであれやっていいですか?」
キヨさん
「やっちゃうのブラちゃん?しょーがないな。やっちゃいなよ↑」ミッション完了です!ブラQタックルをもう一度
ロッド:ダイワ剛弓紀州3-63
リール:ダイワRYOGA2020
道糸:PE2号200m
ハリス:クレハグランドFX3号
カゴ:アンタレス小40g(名人特注仕様)
ウキ:市販10号
針:がまかつ一刀マダイ7号
アンタレス小、最高ーっす!!!
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まだナイツに突入して間もない時間に
いいサイズのマダイを見たおやじ達は俄然やる気になりました。
50cmくらいのマダイだったから
もっと大きいサイズがこの後釣れる確立が高いと思っているおやじ達。
仕掛けを組み直す名人。
キヨーノも頭を一旦リセットして対策を考える。
まだ時間はたっぷりある。
このままナイツが終るはずがない!
時刻は23:00
ウキに反応が出る当たりが皆無になった。

たまにアジやメバルが釣れる。
ウキを消しこむような当たりは無し・・・
誘いを入れるとアジや小さいマダイが喰ってくる。。。
誘うと小さい魚が食ってくる。
でもこれじゃダメなんや~
もっと大きいマダイを釣りたいんや~
1本釣っているブラQは余裕のスタイル。
自分流を貫いている。
焦るキヨーノ。
当たりが無い・・・
誘いを入れると竿先にゴツンと当たる。
やさしいくあわせるとゴンゴンと当たりが大きくなった。
キヨーノ
「さかな~、まぁまぁのサイズだと思いよ。
たぶんマダイじゃないかな~
アジの引きじゃない・・・」
手前まで寄せてきて暗い中慎重に先端まで移動したキヨーノ
「あっ!抜けた・・・」
「抜けたよ・・・」
こんな無様なシーンが2・3度あったキヨーノ。
この日はもうダメでしょう!
一方の名人。
しつこく丹念にポイントを探ってる。
タナを変えて針を変えてといろいろ探る。
その度に手のひらを超えるくらいのマダイやアジを釣っている。
名人
「もう誘い方が分かった!
この調子で釣ったら数は釣れる
でもデカマダイは誘いじゃ喰わねーんだよな~
しびれる当たりが欲しいで~」
名人の希望も空しく時だけが過ぎていく。
キヨーノ
「ブラさん、マダイの仕掛け教えてくださいよ~」
ブラQ
「なに言ってるんすか~キヨさんも大きいの釣ってるじゃないですか?」
キヨーノ
「もう昔の話だよ、今は尾鷲でもまれて来た2人には及びませんよ~
さっきマダイ釣ったときに針に何かトリックがあったの
オイラは見逃さなかったよ~あれどういう仕掛けなの?」
ブラQ
「いやいや、普通の仕掛けっすよ~
みんな使っている一般的な仕掛けっす
わざわざ教えるまでも無いですよ~」
キヨーノ
「あぁー隠し事ですか?おやじ会で隠し事するんですか~」
ブラQ
「まさか~!キヨさんに隠し事なんてある訳無いじゃないですか~」
キヨーノ
「それじゃここ写真に撮ってもいいでしょ!」
ブラQ
「いやいやいや~全国ネットじゃ無理っす
ここはNGっす」

最後まで種明かしをしてくれなかったブラQ
今度こそ暴いてみせると誓ったキヨーノ。
一方静かにしている武士は・・・
団子三兄弟はエサを使い切って終了。
その後、ポルックスでひと勝負と思い仕掛けを組んで投げた第一投目に
道糸が切れて仕掛けが飛んでいった・・・
もう一度仕掛けを組み直したら、今度はウキの部分のスイベルが
ポキっと折れてウキが飛んでいった・・・
やることなすこと全て裏目に出た武士は放心状態で屁垂れ込んでしまった。

武士
「あのね~今日はもうダメかな~
なにをやってもダメなの・・・
しかも蚊に刺されまくってイライラするのよ!」
名人
「武士も?蚊に刺されてる?
なんかこの磯、蚊に占領されてね~?」
いやいや、2人だけじゃなくて全員が蚊に悩まされていました。
どこに行こう風が吹こうか大量の蚊がおやじ達を襲う。
いったい何箇所刺されたのか?
釣りに集中出来ないほどの蚊の大群。
武士
「このまま行ったら出血多量でしんじゃうかもっ」
名人
「煙を出そう!なんか燃えるもの集めて」
キヨーノ
「わかった!おいら燃やすよ!ファイヤー担当やる
もう俺も蚊に刺されるの限界だよ!」
蚊を退治するべく真夏の燻し大会が始まった。
燃やせるものはなんでももってこーい!
がーんガン燃やしちゃうよ~
ゴミと思われる物を片っ端から燃やす。
灰になって痕跡が無くなるくらい燃やす。
その間にも名人はコンスタントにサカナを釣っている

名人
「はい、ザカナ~!
悪いけどオイラは釣るよ!
今日は巻頭獲るって決めてるんや~
デカイマダイを釣ってブラQを玉砕して
巻頭を奪取するんや~」
ブラQ
「どうやろかっ!
そんな簡単にマダイが釣れるやろかっ!」
「はい、サカナ~っ!
これもマダイやろっ!
ほらどうかえ~
サイズは小ぶりやけどマダイやで~」

ブラQ
「ふぁ~この人マジでマダイ釣りそうで怖えーよ!
あんまり気合入れんでいいんやで~
そろそろ日本酒でも飲んだらええやん!」
名人
「アホかっ!夜の磯で酒は厳禁やっ!
それだけは守らないとイカンぞ!
危険やからなっ!」

小ぶりながらマダイを続けざまに3枚釣った名人
七色の誘いを持つ名人。
焦るブラQ。
蚊に喘ぐ武士

時刻は3:30
もう夜が明ける。
ナイツのマダイチャンスが無くなる・・・
朝マズメには何かドラマがあるのか?
最終章につづく!
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