
元町を後にして移動。
ベニヤで買い物を済ませ移動。
名人
「ちょっとさー
野増港行ってくれる?
この風だと呑ませるしかねーんじゃねーか?」
キヨーノ
「どうかねーあそこは先端狭いから
水深も浅いし。どうだろうなー」
名人
「行くだけ行ってくれんかえー!
俺は巻頭なんだよ!
外野は黙っとれ!」
キヨーノ
「はい、巻頭さん。
すみませーん。」
野増港、ここ大島ではまだ一度も竿を出したことが無い。
なぜならば入れる人数に限りがある、2人がベスト。
さらに水深が無い。手前にテトラが入っているから
正面に投げるしかない。
そうなると水深は5メートルと浅くなる。
だから一度も釣りをした事が無いんです。
でも先端まで移動してみると!
何処へ行っても凄い風だったのに。
ここは横の高い堤防が風を完全にシャットアウトしてくれる。
この極寒気にはとても有難い。
太陽も出てるから気持ちポカポカ陽気。
名人
「ここしかねーやろ。
この空間だよ。
風に当たると疲れるから。」
キヨーノ
「うん、ここいいね。
風裏だから釣りは最高。
あとは海次第。」
名人
「そこは腕でしょ!
その辺りのテトラ周りを攻めたら
なんか釣れるでー」
とりあえず野増港での釣りとなった。

名人。
キヨーノ。
共に仕掛けを作り後は魚が掛かるのを待つばかり。
名人
「長官、君はいつでも準備よ!
大丈夫?酒呑んでる場合じゃねーぞ!
いつシャッターチャンスが来るか?
いつタモと叫ばれるか!?
緊張感をもってくれないと困るよ!」
長官
「・・・」頷く
マスクの中は泣いている。
なぜ大島まで来て釣りが出来ないんだ!
なぜ2人の釣りのお手伝いなんだ!
なぜそこまで詰られなければいけないんだ!
なぜ、なぜ、なせ!
ホワーイ!!!
両手を挙げたい気分です。。。
そんな長官の思いなんか微塵も感じないおやじ達
キヨーノ
「いや~
やっぱ釣りは最高だね!
気持ちいいよー」
名人
「そうやな~
シコちゃんたちなんで来ないんだろなー
月に一度の骨休み
これをしないと体に悪いでー実際」
キヨーノ
「ほんとだね。
あとはサカナだけか?」

おやじ達の背中を見つめ
殺意を覚える完坊長官。。。
この2人許せねー!
特にキヨーノさん
心を掻き乱される。
名人
「サカナ~っ!
なんか付いてるぞ!
間違いなくサカナでーす!
はい、長官タモお願いします!!!!」
やっと出番がやってきた
マスク越しのタモ入れは凄く難しい。
ほとんど視界ゼロ。
距離感がつかめない。
付いてる魚はクサフグだったから
名人はわざと長官にタモ入れをお願いしている。
「はやく入れてくれんかえ!?
なんだよ!全然違うよ!
そっちじゃない、右、右。
おまえ大丈夫か?」
ようやくタモにサカナが入った。
釣った魚はクサフグ。
恥ずかしくて写真は撮らない。
でもこれで完坊は免れた!!!
脱・完坊!
名人
「はぁー抜けた!
このいやーな緊張感からはとりあえず抜けれた!
あとは気楽に自分の釣りをするだけよ。」
キヨーノ
「あら~
抜けたねー
ってこんなサカナしかいねーのか?
こりや仕掛け細くしないと釣れねーな
針を小さくしよう」
長官
「そんなに小さい針に変えるんですか?
それじゃ房総の釣りと変わんないじゃないですか?」
キヨーノ
「君は黙ってなさい。
長官なんだから。
いいの、このサイズじゃないと喰って来ないんだよ。」
長官
「そんなダメですよ!
仮にもここは島ですよ!
遠征してるんだから脱完坊だけの為に
釣りしちゃダメっすよー!」
キヨーノ
「君も痛いこと言うねー
でもしょーがねーだろ
そんな規約を作った人がいるんだから
みてみな名人の針をたぶんこのサイズと変わんないから」
長官
「そーすか?
名人、ちょっと針見せてもらえます?
あっーーー!
キヨさんより小さいかも!?」
キヨーノ
「だろ、だから言ったじゃん。
極寒の時はみんな房総仕掛けになっちゃうのよ」
長官
「・・・」ズルイこのおやじ達!
全力でカンボウ回避しようとしてる。
大人気ない。情けない!
名人
「聞こえてるでー!
長官!ほらカメラ!油断だめ!」
厳しいお言葉ありがとうございます。
でも名人は抜けたけどキヨーノさんは
相変わらずカンボウじゃないっすか。
こうなったらキヨーノさん狙いで行くか!
名人
「そうだ、そうだ!
キヨにどんどんプレッシャー掛けたらいいよ。
君のウップンはキヨにぶつけていいよ!」
キヨーノ
「ああーいいよ!
俺も直ぐ釣るから
針も変えたし時間の問題よ!
あのサカナ釣りたくねーけど
クサフグでも草餅でも釣ってやるぜ!」
それから2時間が経過。
名人はクサフグ一匹を追加した。
キヨーノはハリス切られが一回あったっきり。
あとは何も来ない。
名人
「さっきのハリス切れが命取りにならなければいいけどなー
俺はそんな気がするで~」
キヨーノ
「・・・」
名人
「とはいえ、やっぱりここで一日中は厳しいな。
ちょっと場所移動しようかな。
とりあえず道具を撤収してください。」
時刻は14:30
日没まであと3時間。
場所移動です。
ここまで長官はほとんど仕事ゼロ。
タモ入れは名人が冗談で要求したクサフグだけ。
キヨーノままったくサカナの気配なし。
むしろ長官に二代目のご推薦を頂く次第。
場所移動は願ったり叶ったり。
名人はこの風と海の状況の中、どこへ向かおうと言うのか?
名人
「では発表します。
私達はこれから波浮港へ向かいます」
キヨーノ
「ハブですか?」
名人
「はい、波浮港です。
一箇所どうしても見ておきたいポイントがあるんよ!
こんなときぐらいしか行くチャンスが無いから
行ってくれんかえー」
と言うことで一同は波浮港へ向かった。
メインとなる大堤防の先端には3人程度の釣り人が確認できた。
キヨーノ
「さぁー入るよ!」
名人
「いや、ここは後でいいんや
そのままスルーしてまっすぐ進んでくれんかえ!
おれは湾内を見てみたいんや!」
なんと名人のお目当ては波浮港の湾内
船が停泊している自然に出来た湾。
ここに車を止めて海を眺める。
名人
「なるほどな!
こうなってるんやなー
一度この湾内を見てみたかったやー
腹の中に入れておきたかったんやー」
キヨーノ
「ここはちょっと釣りと言うよりは
のんびりビールでも飲みながらサビキ釣りって感じ?」
名人
「まっ、夏の暑い中だったらいい雰囲気あるんじゃない。
昼にゆっくり出来る場所が見つかっただけでも収穫や!
さて、大堤防へ移動してくるかえ?」
いつもの波浮港へ移動した。
先端に3人程度の釣り人が。
ちょうどメジナの30センチサイズが釣れていた。
名人
「う~ん。今日のこの風じゃ上段は絶対無理やな。
となると先端だけど、既に先客がおるし。。。」
キヨーノ
「巻頭さん、どうでしょう?
ここでやりますか?」
名人
「いや、ちょっと車に乗って考えよう。」
車に乗り込んで相談が始まった。
ここで一晩釣りが出来るのか?
いま西が吹いているけど北東に風向きが変わったらどうなる?
朝方の移動は致命的だ。
名人が断を下す。
「オ・カ・タ」
タは濁しちゃイカンでー
オカダじゃないでー「オ・カ・タ」やで!
さぁー行こう!
岡田港へ行こう!!!
キヨーノ
「いいんですか?
岡田でいいの?
俺喜んじゃうよ!」
名人
「いや、これから夜釣りに入って
さらに明日の朝のことを考えたら。
今から岡田に移動してつり始めるのがベストや!」
キヨーノ
「ここにシコちゃんが居たら
卒倒してるだろうなー
よしみんもあんまり好きじゃないし」
名人
「キヨちゃんは大好きでしょ!」
キヨーノ
「当然、岡田しかないと思ってたよ!」
一同、波浮港から岡田へ移動した。
車内ではまだ坊主のキヨーノが2人に攻められる。
長官
「まだキヨーノさんはカンボウですよね。
俺の後を継いでもらいたいな~
岡田に行ってもたぶん釣れないと思いますよ!」
名人
「キヨちゃん、最近自分の釣りを見失ってる気がするでー
この分じゃ厳しいぞ!
そうだ!シコちゃんに電話してみよう!」
シコちゃん
「どうなの?釣れてますか?
何?まだキヨちゃんカンボウ!
いいねーそのままカンボウ行ってほしいねー
そうしたら俺絶対に休み取って来月は参加するよ!
そうだ!みんなが期待してるよね。
キヨのカンボウ!
キヨカンボウ!!!」
キヨーノ
「シャラッープ!!!
おれは絶対なんか釣ってやるぜ!!!」
そして岡田に到着。
ちょうどおやじ達が到着した瞬間に今まで居た
釣り人が場所を開けてくれた。
名人
「あら、チャンスだね。
先端入れるよ!
珍しい事もあるんだねー
そうとう状況が悪いのかな?」
車から降りるとそこは西風の嵐。
正面からケンカ腰の風が吹いている。
名人
「けっこうな風ですな~!
でもここしかないと思う。
釣れるとしたら岡田しかないと思うで!」
岡田大好きのキヨーノは風なんて関係ない
キヨーノ
「いい風吹いてるねー
いや~いいよ!オカタ。
さぁー場所も確保できたし早速釣りますか!」
岡田に移動して時刻は16:00
もうあと一時間少しで日没。
ここで今日はどっしり構えて釣りをします。
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